Q.表書きの書き方 ー結婚祝いー
結婚祝いの祝儀袋の表書きの書き方について説明しています
表書きは、「御結婚御祝」「御祝」「寿」です
短冊を使わず、祝儀袋に毛筆で直接書くのが正式です。
「御結婚御祝」の場合は、下の写真のように、「御祝」を大きめに書き、
その右肩に小さめに「御結婚」と書きます。
祝儀袋の下には差出人の名前を書きます。
まれに、祝儀袋の下に宛名(受け取る方の名前)を書く人がいらっしゃいますが、それは間違いで、差出人のお名前を書きます。
中袋の表に「金参萬圓也」のように金額を、中袋の裏には「封」の字を書きます。
下の写真のように、祝儀袋は折り方によって書く位置が異なります。
※昔は自宅へ結婚祝いを届けていたのですが、最近は結婚式会場へ結婚祝いを持っていくことが増えています。
【御結婚御祝】、【ご結婚御祝】 どちらを書けばいい?
当店では【御結婚御祝】と書いています。
「京の儀式作法書」の本の中に次のような文があり、【ご結婚御祝】と書くのが正式ではないかと言う質問がありました。
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ハガキでも便せんでも
「一枚の紙の中に同じ文字を書いて、異なる読み方をしてはいけない」
という約束事があります。
「御」という文字で「おん」と読ませたり、「ご」や「お」と読ませたりしてはいけないのです。
表書きは中央に”御祝”と書き、その右肩に”ご出産”と書くのが正式です。
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がしかし、この同じ本の中に次の文があります。
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参考までに礼状の例文を認めておきます。
◆例文(イ)◆
拝啓 毎日暑い日がつづいておりますが、皆様にはお元気でお過ごしのご様子 何よりとお喜び申し上げます。
さて、過日はお心遣いの品をお送りいただきまして、誠にありがとうございました。
いつもお心にかけて頂き恐縮いたしております。
時節柄御身ご自愛のほどお祈り申し上げます。 敬具
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上記の文はお礼状の例文ですので、一枚のハガキ、あるいは便せんに書くものです。
ところが、【日】を毎日(まいにち)、暑い日(ひ)、過日(かじつ) と3種類にも読み、【様】も皆様(みなさま)、ご様子(ようす)、 さらに、【過】もお過(す)ごし、過日(かじつ)と2種類にも読みます。たった3行で3文字をこれだけ違う読み方をします。
百歩譲って、この本の印刷ミスだとしても、これだけの漢字をひらがなで書くと、とても読みにくくなってしまいます。
「一枚の紙の中に同じ文字を書いて、異なる読み方をしてはいけない」
という約束事はやはりおかしいと言わざるをえません。
ひらがなは元々女文字とされていますので、正式な物には漢字で書く事をおすすめします。
それでも、気になる方は【御祝】とだけお書き下さい。
「祝御結婚」と「御結婚御祝」のどちらを書けば良い?
当店では、「御結婚御祝」と代筆しております。
※ご注文の際に「祝御結婚」とご記入頂いた場合は、その通りに代筆します。
「祝御結婚」のように、先頭に「祝」を付ける表書きは関東に多いです。
「祝」を少し大きめに書き、その下に少しスペースをあけてから、小さめに「御結婚」と書きます。
関東の方でも「御結婚御祝」として大丈夫です。
「祝御結婚」という書き方ですと、目上の人が目下の人に渡すような印象を与え、しかも漢字4文字になるので嫌がる方もいます。しかし、この表書きは間違いではありません。
※御祝なら、表書きは「御祝」だけでも大丈夫です。
結婚祝いの表書きは、他には「寿」や「壽」などがございます。